
(画像引用:https://m.media-amazon.com/images/I/51Fw2MPW+dL._AC_UL480_FMwebp_QL65_.jpg)
本作は「天動説(地球が宇宙の中心で、地球の周りを惑星が回っている、地球は動かない)」が唯一の心理で、それ以外を異端として処罰されていた15世紀のP王国からポーランドへ舞台を遷し、「地動説(地球も動く惑星の1つ)」を命をかけて守り、次の世代へとつなぐ人々の物語です。主人公はラファウ → オクジー → ドゥラカ → アルベルトと交代し、その命の重みと真理の連鎖を描き切ります。
ラファウ(第1~3話)―“真理と美”に出会った神童
12歳で飛び級入学し、神学と天文学の両方を志す神童、ラファウ。幼さゆえの傲慢さを内包しつつも、彼の頭脳と感受性は群を抜いていました。フベルトが劇中で惑星の軌道を地面に描写するシーンは、ラファウの度肝を抜き、その知能を視覚化した印象的な瞬間でした 。
彼は夜の牢で出会った異端学者フベルトから「地球は動いている」,そして 「この説は、美しい」という言葉を聞き、理性と本能の両方から大きく揺さぶられます。その直後、フベルトから譲り受けたペンダントが、のちに地動説の“火種”となるアイテムとして象徴的に描かれます 。
苦悩と決断──命と信念の邂逅
異端審問官ノヴァクによって裁かれ、「地動説を信じています」と断言したラファウは、自ら毒を飲んで命を絶つ道を選びます。その行為は単なる抵抗ではなく、真理を“命で守る意思表示であり、同時に地動説を未来へ託す行為でもありました。
資料を燃やすラファウの控えめな行動にも深い意味があります。燃え残った下書きを義父ポトツキが懐にしまいこむ描写は、「知は死とともに消えず、密かに引き継がれる」という物語の根幹を象徴します。
オクジー(第4~15話)―“実現者”としての挑戦と連帯
ラファウの死から10年後、物語はP王国に戻ります。ここで地動説の”種”を拾い上げるのが、代闘士オクジー。彼は護送された異端者遺品の石箱とペンダントを偶然手にし、地動説とのつながりを意識せずにはいられませんでした。
再燃する知の渇望と共同体の構築
オクジーは修道士バデーニとヨレンタに出会い、自身の無学さを恥じつつも写本と天体観測に身を投じます。バデーニは「ゴミ情報が溢れる時代だ」と喝破し、写本による学問継承を真剣に考える理性的支柱に。
一方、ヨレンタは研究機関から排除されながらも、密かに洞窟で観測を行い、オクジーに「文字は奇蹟だ」と教える教育者として登場します。その鋭い観察力と情熱は、オクジーの人生を揺さぶる存在に変わっていきました。
弾圧、そして記録としての希望
写本作成が進むなか、異端審問官ノヴァク(実はヨレンタの父親)が迫ります。バデーニとオクジーは捕らえられ、絞首刑という苦痛の死を選びますが、彼らは最後まで写本を信じ、記録を後世に残すことを責務としました。命を張った知の継承の象徴です。
ドゥラカ(第16~22話)―“伝播者”としての役割と献身
続く第3章で焦点となるのは、移動民族ドゥラカと、その信念を形として託すヨレンタの関係です。20話では、ヨレンタが地動説の印刷準備の直前に爆破自爆を選ぶ場面がクライマックスとして描かれています 。
激突の20話:思想を実行に落とす瞬間
ヨレンタはドゥラカに直筆の手紙と資材の入った瓶を託し、「全歴史が私の背中を押す」と語ります 。これは過去からの知がドゥラカに連続する構図を描いた重要なシーンです。
爆破と脱出後、ノヴァクはヨレンタの手袋を残された“父性”として胸に刻み込みますが、彼がそれが娘のものだと気づかないまま場面は幕を閉じます 。この親子のすれ違いは、作品の象徴的構図として深い余韻を残します。
思想と実用の融合:ドゥラカの決意
ドゥラカはヨレンタの遺志を受け継ぎ、写本を印刷所まで運搬します。第21話以降、彼女は知を市場で流通させる“現実的な信念の担い手”として成長。シュミットに「ヨレンタさんの想いを継ぐ」と語るシーンは、地動説が思想から行動へ、そして伝播へと変化した決定的瞬間でした 。
悲劇的な最期を迎えるドゥラカですが、彼女の物語は「知は行動し、人々の生活に入り込み、初めて生きる」という現代的テーマそのものです。
アルベルト(第23~25話)―“伝承者”として歴史へ
最終章では、実在の天文学者アルベルト・ブルゼフスキに焦点が移ります。彼はパン屋の青年から始まり、語り部として登場する“ifのラファウ”の言葉に影響され、地動説を学問として確立する立場を担うことになります。
告解室での転機
大学入学以前、アルベルトは教会で司祭から「信じる/疑うを併せ持てる人間になるために学ぶのだ」と諭されます。これは本作の核心ともいえる“批判的思考と信念の両立”を象徴する台詞です。
コペルニクスへ知を渡す瞬間
クラクフ大学で天体について講義するアルベルトは、やがて若きコペルニクスへ地動説の知識を直接伝える師となります。これにより、ラファウたちが命を懸けて守った真理は歴史の中に正式に刻まれた科学として定着するのです。
知のバトン構造:四世代の比較
| 世代 | 主人公 | 役割 | 死因/継承方法 |
|---|---|---|---|
| 第1世代 | ラファウ | 発見者・真理の火種 | 自殺 + ペンダント&下書きで資料を密かに引継 |
| 第2世代 | オクジー+バデーニ+ヨレンタ | 実現者・集団研究 | 絞首刑 + 写本による記録の形式で継承 |
| 第3世代 | ドゥラカ+ヨレンタ | 伝播者&教育者 | 爆破・死亡 + 活字と行動で思想を流通へ |
| 第4世代 | アルベルト | 伝承者・学問への昇華 | 教壇と歴史への承継、科学として地動説を確立 |
現代的テーマと重なる要素
科学 vs 権威:信仰と真理の対立は情報操作時代にも類似構図が存在します。
情報の継承形式:写本・印刷・教育へと、時代とともに形を変える継承方法に注目です。
ジェンダー視点:ヨレンタの排除と献身、ドゥラカの実用的信念は現代の社会参画問題を暗示します。
批判的思考の必要性:「信じる/疑う」の両立は、現代人にとって普遍的な内省のテーマです。
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構成の整った章立てで、世代交代の流れをストーリーとして堪能できます。
MADHOUSEの緻密なビジュアルで、中世ヨーロッパ感や天体描写が圧巻。
豪華声優陣と音楽が哲学的テーマを深く支えています。
吹替・字幕ありで、多様な視聴スタイルに対応。
終わりに:あなたは何を信じ、どう継ぐのか?
この物語は単なる歴史ファンタジーではありません。真理を見つける人、記録する人、伝える人、昇華する人という四つのアクターを通じ、「知は命とともに継承され、歴史となる」という叙事詩的構造を持っています。
あなたにとって「信じる」「疑う」とは何でしょう。あなたはどの世代に共感しますか。ぜひAmazonプライムで本作を通して、自身の内なる問いを探し出してみてください。コメントであなたの“知への答え”をぜひ教えてください。



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