Amazonプライムで見た、映画「DUNE/デューン 砂の惑星」

海外ドラマ・映画

(画像引用:https://m.media-amazon.com/images/I/91GVWUhE0aL._AC_UL480_FMwebp_QL65_.jpg)

SF史上に残る巨編、フランク・ハーバートの小説『Dune(デューン)』を、監督 デニス・ヴィルヌーヴ(Denis Villeneuve) が映画化した『DUNE/デューン 砂の惑星 Part1』は、原作の壮大な世界観を現代の映像技術と映画美学で再構築した作品です。本作は2021年に公開され、批評的にも商業的にも大きな反響を呼び、視覚・音響・美術面で高い評価を受けました。


大体のあらすじ

序盤:運命の家門(ハウス・アトレイデス)の移動
物語は、宇宙大帝国の封建的な権力構造の中で動きます。若き主人公 ポール・アトレイデス(演:ティモシー・シャラメ)は、父である公爵レト・アトレイデス(オスカー・アイザック)の家門が、豊富な資源「スパイス(メランジ)」を産する砂漠惑星 アラキス(Arrakis) の統治を任されることになり、慣れ親しんだ海洋世界カラダン(Caladan)からアラキスへ移るところから始まります。

(画像引用:https://press.moviewalker.jp/api/resizeimage/news/article/1185775/12785651?w=615)

(画像引用:https://m.media-amazon.com/images/S/pv-target-images/9ca2b15440436d42258b0891af4a12f0e870ab11791d202af0e0882523384122._SX1080_FMpng_.png)

(画像引用:https://press.moviewalker.jp/api/resizeimage/content/main/mv71726_43926d8c4aed7f7b465a717cbfda78ca060cd.jpg?w=1200)

中盤:政治と裏切り
アラキスは表向きは「砂漠とスパイス」の惑星ですが、その背後には旧敵であるハウス・ハルコネンの陰謀、皇帝の計略、そして銀河規模の政治的思惑が渦巻いています。ハルコネン家はアトレイデス家を罠にかけ、決定的な裏切りが起こります。

Screenshot

(画像引用:https://www.slashfilm.com/img/gallery/the-insane-transformation-of-dave-bautista-into-beast-rabban-in-dune/transforming-into-beast-rabban-1652467146.jpg)

公爵レトは捕らわれ、戦いの末に命を落とす――この出来事がポールの精神的・運命的な変容を促します。

(画像引用:https://i.ytimg.com/vi/tTDu1FmJiKE/maxresdefault.jpg)

後半:砂漠とフレーメン
生き残ったポールと母ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)は、砂漠に生きる先住民 フレーメン と接触し、彼らの文化やサバイバル術に触れます。

(画像引用:https://sm.ign.com/t/ign_jp/preview/d/dune-who-a/dune-who-are-the-fremen-zendaya-and-javier-bardems-character_1bny.1280.jpg)

ポールは砂漠の厳しさの中で幻視(ヴィジョン)を繰り返し、自身が“預言者”的存在と結びつく可能性を感じ始めます。

(画像引用:https://press.moviewalker.jp/api/resizeimage/news/article/1198648/13087360?w=680)

物語はここで次作(Part2)へと続く形で一区切りとなり、Part1は原作の序盤〜中盤に当たる展開を丁寧に描いた「前編」として構成されています。


登場人物(主要キャストと役割) — ひと目で分かる解説

  • ポール・アトレイデス(Timothée Chalamet):物語の主人公。若年ながら知性と直感に優れ、未来を見通す力(ヴィジョン)に悩まされる。

(画像引用:https://img.block.fm/wp-content/uploads/2024/03/22123529/GIjlZqAbQAAted0-scaled.jpg)

  • レディ・ジェシカ(Rebecca Ferguson):ベネ・ゲセリットという秘密結社に連なる母。ポールの訓練者であり、精神的な支柱。

(画像引用:https://press.moviewalker.jp/api/resizeimage/news/article/1185775/12785634?w=615)

  • デューク・レト・アトレイデス(Oscar Isaac):ポールの父。誠実で公正な統治者だが、帝国の政治に翻弄される。

(画像引用:https://hmayshop.com/wp-content/uploads/2020/10/%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%B3%E7%A0%82%E3%81%AE%E6%83%91%E6%98%9F2020%E3%83%AC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%B9%E5%85%AC%E7%88%B5.jpg)

  • ダンカン・アイダホ(Jason Momoa):アトレイデス家の忠実な剣士。カリスマ性と行動力を兼ね備える側近。

(画像引用:https://i.ytimg.com/vi/J-1tlcLFF5Y/maxresdefault.jpg)

  • グーニー・ハレック(Josh Brolin):老練な兵士・師匠的存在。

(画像引用:https://assets.st-note.com/production/uploads/images/102261442/picture_pc_1018631b78ff23b0d308bfaecc38c3dc.png)

  • バロン・ハルコネン(Stellan Skarsgård):敵対するハウス・ハルコネンの残虐な首領。

(画像引用:https://www.gokitsu.com/wp-content/uploads/2022/07/9ce0fdc85cadcb16b84f23705b3c5dc3-1024×452.jpg)

  • チャニ(Zendaya):フレーメンの戦士で、ポールの幻視にしばしば現れる女性。Part Oneでは出番は限られるが象徴的存在。

(画像引用:https://assets-prd.ignimgs.com/2021/07/23/duneofficialmaintrailerblogroll1-1626961069103-1627069486104.jpeg)

(他にも多くの脇役が物語を支え、演出上の厚みを生んでいます。)

(画像引用:https://blinkeiga17.com/wp-content/uploads/2021/10/dune_character-1.png)


映像と音響の特徴

ヴィジュアル美術:本作は徹底的なロケ撮影と巨大セットの併用で「実在感」のある宇宙世界を作り上げています。アラキスの砂漠はヨルダンのワディラムやアブダビのルブアルハリ(Rub’ al Khali)など実景を採用し、カラダンはノルウェーの海岸などで撮影されました。これに加え、ハンガリー(ブダペスト)のOrigoスタジオで大規模セットを構築しています。

サウンドとスコア:作曲は ハンス・ジマー。従来のオーケストレーションにとどまらない、打楽器的で身体に残る低音や民族的テクスチャーを採り入れたサウンドは、観客の感覚を映画世界へ強烈に引き込みます。本作は音響・作曲面で高評価を受け、主要賞を多数獲得しました。


テーマと解釈 — 物語が伝えようとすること

  • 植民地主義と資源政治
    アラキスを巡る争いは、単に「スパイス」をめぐる争奪ではなく、外部勢力が資源と現地住民をどう扱うかという現代的な問題を映しています。アトレイデスも善意だけでは済まされない複雑な介入者であり、ハルコネンの搾取的な支配との対比が、資源植民地主義の倫理的問いを突きつけます。
  • 生態系へのまなざし(エコロジー)
    原作の核にある「砂漠の生態系」とその均衡への配慮は、映画でも強調されています。フレーメンの生活様式やスティルガーたちの砂漠適応は、単なる舞台装置ではなく、惑星の未来を考えるための鍵として機能します。美術・撮影はこの点を視覚化することに成功しています。
  • メシア性と予言の危険性
    ポールは「救世主(ムアディブ)」としての潜在性を持ちながら、それを受け入れることの危険性も示唆されます。ヴィジョンや予言を持つことは力であると同時に、民衆を扇動する危険なカリスマ性へと転じる可能性がある――映画はその二面性を丁寧に提示します。

制作の驚き

  • 分割公開の決断:ヴィルヌーヴは原作のスコープを鑑みて、物語を「Part1/ Part2」に分割して描くと公言していました。脚本はジョン・スパイツ、エリック・ロスらが関与し、次作のためのプロットも早期から構想されていました。

  • オスカー獲得:本作はアカデミー賞で多数ノミネートされ、6部門(撮影・音響・作曲など)で受賞しました。映像美術と音響設計の評価が特に高かった点は注目に値します。

  • 撮影のこだわり:多くの大作がグリーンバックに頼る中、ヴィルヌーヴはロケと巨大実物セットを重視しました。これにより俳優たちの演技に「重さ」が宿り、観客にもリアルな世界の厚みが伝わります。

  • 役者の即興的アイデアデューク・レト役のオスカー・アイザックは、ある重要シーン(彼の最期の場面)で脚本にはない演出的要素を提案し結果的に映像の印象を強めたという逸話が残されています(撮影にまつわる逸話の一つ)。


映画としての評価(客観的事実)

  • 興行成績:制作費に対して一定の興行収入を確保し、世界的なヒット作となりました(累計興行収入は数億ドル規模)。

  • 受賞歴:前述の通り、アカデミー賞を含む技術系の主要賞を多数受賞。映像・音響・美術面での圧倒的評価が目立ちます。


私見(感想) — なぜ観るべきか、どこに感動があるか

現代の叙事詩を映画で体感したいなら、本作は必見です。 映像の壮麗さ、音の圧力、そして原作が持つ政治的・哲学的テーマを損なわない骨太な演出は、単なる娯楽映画以上の重みを提供します。特に「視覚・聴覚で世界を体験する」ことに主眼を置いた作りは映画館や大画面で観る価値を高めており、小さな画面では得がたい没入感があります。


注意点

重要:Part1はあくまで序章です。原作を未読の方は、映画が提示する断片的なヴィジョンや伏線の数々に「モヤモヤ」を感じるかもしれませんが、これは意図的な構成です。続編(Part2)で多くの謎は解明され、ポールの物語はより深く、険しい道へと進みます。脚本チームと制作陣は次作のための布石を丁寧に配置しており、映画単独で完結させない選択は賛否分かれるものの、原作の密度を尊重した誠実なアプローチとも言えます。


まとめ

『DUNE/デューン 砂の惑星 Part1』は、原作の思想性と現代映画の技術力を融合させた傑作の前編です。 資源を巡る政治劇、民族と生態への眼差し、そして「預言」と「自己決定」の葛藤――これらが巨大スケールで描かれる本作は、単なるSFを超えた社会的・哲学的な問いかけを観客に投げかけます。映像と音響の体験を重視するなら、映画館や大画面での鑑賞を強くおすすめします。

DUNE/デューン 砂の惑星(字幕版)
全宇宙から命を狙われる、たった一人の青年、ポール・アトレイデス。彼には未来を見る能力があった。宇宙帝国の皇帝からの命令で一族と共に<砂の惑星/デューン>へと移住するが、実はそれはワナだった!父を殺され、巨大なサンドワームが襲い来るその星で、...
Amazon.co.jp

コメント

タイトルとURLをコピーしました