
(画像引用:https://m.media-amazon.com/images/I/8171rDofaSL._AC_UL480_FMwebp_QL65_.jpg)
はじめに:劇場で味わいたい“進化した続編”
2016年に公開された『ザ・コンサルタント』。自閉症スペクトラムを抱える数学の天才・クリスチャン・ウォルフ(ベン・アフレック)が、昼は会計士、裏では暴力的な傭兵として活躍するという、異色かつ高評価のアクションスリラーでした(前作は興行収入155百万ドル)。
2025年4月25日に劇場公開、6月5日からPrime Videoで配信開始された続編は、“兄弟との再会と社会的テーマ”を組み合わせた意欲作として、観客と批評家の注目を集めています。
ストーリー全容:「会計士を見つけ出せ」から始まる救出劇
プロローグ:謎を招く“会計士を見つけ出せ”
舞台はFinCEN(米財務省金融犯罪取締ネットワーク)。前ディレクター・レイモンド・キング(J.K.シモンズ)が殺害され、その腕に「会計士を見つけ出せ」と残されます。彼と関係を持っていた謎の暗殺者アナイス(ダニエラ・ピネダ)は、混乱の中で立ち去ってしまいます。
再会へ:招集された“フォリーズ天才会計士”
キングの後任・メディナ(シンシア・アダイ=ロビンソン)は、クリスチャンに協力を依頼。彼は専門ハッカーや技術者Justineと協力して、捜査を開始しますが、単独では捜索の範囲が限定される。
パートナーは弟:荒ぶる戦士ブラクストン登場
クリスチャンは“合法ではない手段”も選択し、弟ブラクストン(ジョン・バーンサル)に協力を要請。荒々しくも弟への深い愛を隠すブラクストンとの再会によって、一気に物語が加速します。
国境を越えた人道救出:社会派ミッションへ
鑑識と捜索が進む中、問題は単なる暗殺事件を越えてきます。アナイスは実は母親であり、息子アルベルトや他の子どもたちが人身売買組織によって拉致されていた事実が浮上。彼らは中南米からアメリカへ移民を目指していた家族だったのです。この発見が物語を“暗殺の謎解き”から“命を賭した救出劇”へと変えていきます。
クライマックス:兄弟の“血の覚悟”
クライマックスは中身の濃いアクションの連続。ブラクストンとクリスチャンが銃撃戦・肉弾戦を繰り広げながらも、人々を助けようと奮闘する姿は見応え十分です。家族の絆を守るため、生存と正義を天秤にかけた戦い──それは“ただの続編”ではなく、社会派アクションとしての重みを纏ったものになっています。
映画の魅力5点ポイント
兄弟バディの化学反応
アクション映画としての面白さだけでなく、クリスチャンとブラクストンの“もどかしさと理解”が演技にリアルに反映されています。ブラクストンの破天荒な言葉と行動に、クリスチャンの冷静さがぶつかり合いながらも、どこか共鳴し合う。このアンサンブルは、シリーズ全体の心臓部であり、多くの評論家や観客が称賛しています。
社会問題を内包したミッション
移民や人身売買といった現代世界の闇を真正面から取り扱った続編は珍しく、物語に“社会的リアリズム”を与えています。単なる“撃つ・逃げる”ではない、“命を守るために戦う”という構図が、映画に深さと重みをもたらしています。
アクションとユーモアの調和
序盤のスピードデート場面やJustineとのコミカルなやり取りなど、“笑いと緊張感のバランス”が絶妙です。後半の激しい戦闘シーンと対比されることで、「ダークをより際立たせるライト」演出の妙を堪能できます。
自閉症描写の深化
前作よりも社会的な配慮と人間味が増した描写。クリスチャンの“感情との格闘”やJustineによる支援行動が自然に描かれ、彼の苦悩や成長といった側面が丁寧に描かれています。
観客支持の厚い高評価作品
Rotten Tomatoesでは約76%の支持率、「Certified Fresh」取得。CinemaScoreでは“A–”と高評価。また、SXSWでは観客賞を受賞、観客支持が特に高い続編とされています。
賛否両論:高評価と批判
賛:兄弟バディ×救出ミッションの融合
爽快なアクションシーンに加え、心温まる兄弟の絆が評価されています。
社会派要素の導入により、ただの続編以上の深みが生まれたと賞賛されています。
否:プロットの複雑さやトーンの揺らぎ
ミッションが暗殺→捜索→救出へと多方面に広がりすぎ、集中力を削がれるという批判もあります。
自閉症描写や論理的“万能感”に関して、“誇張的すぎる”“多用すぎる”という表現上のずれについての不満も一部で見られます。
私の感想:痛快でも、忘れられない社会的余韻
“兄弟の血がさわる演出”に痺れる
正直、冒頭〜中盤は「やや詰め込みすぎかな」と思いつつ観ていました。しかし、兄弟同士の掛け合いや銃撃戦、最後に見せる“命を守る覚悟”で、心が揺さぶられました。ブラクストンの男気と、クリスチャンの心中に秘めた決意が、スクリーンから汗と血の匂いと一緒に伝わってくるようでした。
社会性のある娯楽、贅沢な時間
“移民家族を助ける使命”と人身売買の構図は、エンタメに社会への問いかけを含めるという、近年まれな試み。娯楽性だけでは終わらせず、少し考えさせる“観後感”が、個人的に大きな価値でした。
こんな人におすすめ
ベン・アフレック&ジョン・バーンサルの共演を堪能したい方
アクション+社会派テーマの融合が好きな方
キャラクターの“苦悩と成長”に共感したい人
次回作(3作目)への伏線を味わいたい人
総評:★★★4.0/5点
“兄弟愛”、 “人命への尊厳”、 “笑いと緊張の融合”──すべてを詰め込んだ贅沢な続編。プロットの広がりやトーンの揺らぎに多少の不満はありますが、それ以上に血と涙が響くエンタメ作品として、強くおすすめです。
三作目もすでに構想中とのことで、“ロードムービー的兄弟旅”になる予感とのこと。今後の展開にも大きな期待が高まります。
ご覧いただきありがとうございました。感想や議論、次回作への妄想など、コメントやSNSでの反応もぜひお聞かせください。



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