Amazonプライムで見た、映画「ヴェノム:ザ・ラストダンス」

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「ヴェノム:ザ・ラストダンス」は、エディ・ブロックと寄生体ヴェノムの物語を描いたソニーのシリーズ三部作の完結編として位置づけられる一作です。監督・脚本を務めたのはケリー・マーセル、主演はトム・ハーディ。本作は2024年秋に公開され、シリーズの集大成を目指しつつも、宇宙規模の敵(ヌル=Knull)という想像規模のスケールへと物語を拡大しています。


基本情報

  • 公開年:2024年(北米公開:10月25日)。

  • 監督 / 脚本:ケリー・マーセル(脚本も兼務)。マーセルはこれまで脚本家としてシリーズに深く関わってきたため、物語の集約役も担っています。

  • 主演:トム・ハーディ(エディ・ブロック / ヴェノム)。ほか、ジュノー・テンプル、リス・イファンズ、スティーブン・グラハムなどが出演。

  • 上映時間:約109分。

  • 興行成績:世界興行収入は約4億7,000万ドル前後で、商業的には成功を収めたが、シリーズ内では最低の興行となった評価もある。


あらすじ

・序章:マルチバースの旅と逃亡生活の始まり

物語は、エディ・ブロックヴェノムがメキシコのバーにいる場面から始まります。これは『スパ イダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のミッドクレジットシーンの続きであり、ドクター・ストレンジの魔術によってMCUに引き込まれてしまった二人が、本来のSSU(ソニーのスパイダーマン・ユニバース)に戻るところからスタートします。突如開いたポータルによって、二人は元の世界へと帰還を果たします。

 

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・追われる日々と“コーデックス”の存在

再び自分たちの世界に戻ったエディとヴェノムですが、前作『レット・ゼア・ビー・カーネイジ』での事件によって、パトリック・マリガン刑事殺害の容疑者として指名手配中。逃亡生活を続けながら、エディはニューヨークでの自由な生活を夢見るようになります

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その一方、ヴェノムの体内には“コーデックス”と呼ばれる使命的な符号が生成されており、これはかつてヴェノムがエディを蘇生させた際に生まれた存在で、すべてのシンビオートにとって重要なカギとなります。

・脅威の到来:黒き神ヌルとゼノファージの襲来

ヌルは、かつてのシンビオートたちの創造主であり、今は封印された邪神。

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その復活にはコーデックスが必要であり、それを手に入れるために彼はゼノファージという恐るべきハンターを地球へ送り込み、エディとヴェノムを追跡させます。

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・遭遇と混乱:ヒッピー・一家との旅

逃亡先でエディは、 旅するヒッピー一家(エイリアン信者という設定) に出会い、ネバダ州ラスベガスまでの旅に同行します。

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そこで二人は、“自由の女神を見る”という小さな夢を語りつつも、ポップでユーモラスなエピソードを展開させます。特にラスベガスのカジノでのABBAのダンスナンバー中の“ケーキダンス”シーンが、いわば“テンションの緩急”として物語に彩りを与えます。

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・エリア51の激突:人類・シンビオート・ゼノファージの三つ巴

旅の果てにたどり着いた先は、かつてエリア51と呼ばれた秘密施設。そこにはインペリウム計画として、多数のシンビオートが保管されており、ストリックランド軍の特殊部隊も彼らを追って侵入します。エディとヴェノムは拘束されかけるものの、研究者テディ・ペイン博士とクリスマスによっての介入を受け、脱出の機会を得ます。

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シンビオートが解放され、人間と共に戦う姿は壮観です。最終的には特撮的ともいえるシンビオート軍団 vs ゼノファージ vs 米軍の激戦へと突入します。

・最終決戦と犠牲:ヴェノムの選択

戦況は絶望的。人類とシンビオートによる結束すら、ゼノファージの群れとヌルの配下には太刀打ちできません。そこでヴェノムは究極の選択をします──コーデックスを破壊する唯一の手段として、自らを犠牲にする。ヴェノムはゼノファージに融合し、彼らをアシッドタンク(酸槽)ごと吹き飛ばし、コーデックスを完全抹消するという壮絶な決断をくだします。エディに別れを告げ、自らは消えゆく中、ストリックランドが自爆装置を起動し、施設は炎上

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その死闘と炎の中、エディは倒れながらも奇跡的に生き残ります。

・終章:清算と記憶、そして微かな余韻

意識を取り戻したエディは病院におり、軍関係者から「彼の英雄的行動により、犯罪記録は抹消された」と告げられます。ただし「すべて秘密にしろ」という条件付きです。エディは再びニューヨークへ向かい、自由の象徴である自由の女神像を見上げながら、ヴェノムとの日々を静かに偲びます

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・ミッド&ポストクレジット:ヌル再び?寄生体の生き残り?

ミッドクレジットでは、ヌル自らが復讐を誓い、再び宇宙の脅威となることを示唆。彼の物語は終わったわけではありません。

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ポストクレジットでは、かろうじて生き残ったゴキブリ(耐久性の象徴)が、破壊されたカプセル付近で姿を表し、そこに寄生体の断片が寄生するかのような描写。これは、ヴェノムや寄生体の物語が完全には終わらない可能性を示唆しています。

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登場人物と演技(キャラクター紹介)

  • エディ・ブロック / ヴェノム(トム・ハーディ)
    エディはジャーナリストとしての誇りと、人間としての脆さを併せ持つ。トム・ハーディは今作でも“エディとヴェノムの二重人格的なやりとり”を巧みに演じ分け、特にヴェノムの皮肉めいた台詞回しやコミカルな振る舞いが映画のユーモア面を支えています。

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  • ドクター・ペイン(Juno Temple)
    宇宙生物学・エイリアン研究の立場から、ヴェノムやゼノフェージに科学的視点を持ち込むキャラクター。物語の科学的裏付けや“人間側の倫理観”に関わる。

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  • (脇を固める俳優たち)
    リス・イファンズ、スティーブン・グラハムらは個性的な脇役として、逃亡劇やコミカルな場面、さらには悲劇的展開に深みを与えます。これらのキャストは、シリーズの“軽さ”と“重み”を同時にバランスさせる役割を果たしています。


映画のトーンと演出スタイル

本作はシリーズの持ち味である“バディムービー”的なノリ(エディとヴェノムの掛け合い)を最大限に活かしつつ、終盤は神話級のスケールへと展開します。批評的には「トム・ハーディの存在感やアクション、VFXは評価される一方で、脚本がやや散漫で物語が散らかった印象を受ける」との指摘も多く、“娯楽性”と“物語の整合性”の両立が完全ではなかったという意見が目立ちます。レビューでも、ユーモアやキャラクター描写は好意的に評価されつつ、物語の収束に課題があると指摘されています。


ポイント

  • 脚本と物語における“トム・ハーディの関与”
    本作ではトム・ハーディがストーリー原案にクレジットされており、主演だけでなく物語構築にも深く関わっている点が興味深い。これはシリーズを一貫して演じる俳優ならではの“物語への愛着”が反映されています。

  • ケリー・マーセルの“脚本家から監督へ”という転身
    これまで脚本家としてシリーズに関わってきたマーセルが、物語を自らの視点で映画化したことで、シリーズの文脈を知り尽くした上での“総決算”的な演出が試みられています。製作側の事情としては「ヴィジョンの統一」を目指した決定とも言えます。

  • トーンの落差を生む“ロードムービー的エピソード”
    物語中盤に登場する、意外にコミカルで人間味のある“家族やラスベガスでの話”は、最終局面の重さを強調するための対比として機能している――という読みが成り立ちます。レビューでも、こうした“箸休め的”シーンが評価されつつも、全体のテンポに影響を与えていると解説されています。


ラストの意味とポストクレジット(その先の可能性)

ラストは一見すると“ヴェノムの自己犠牲”という決定的な別れを描いているため、「シリーズの完結」を想起させますが、実際には完全な終わりではない余地を残しています。映画のミッドクレジット/ポストクレジットではヌルが復活を宣言するシーンや、微かな寄生体の断片が生き残っているかもしれない描写(小さな生物に寄生体が付着する示唆)が見られ、これは将来的な続編、あるいはスパイダーマン絡みのクロスオーバーの伏線として受け取ることができます。さまざまな所での考察でも、この“完全な決着”と“続編へのわずかな希望”の両立が指摘されています。


感想

映像面とキャラクター描写(特にトム・ハーディとヴェノムの掛け合い)は今作の最大の魅力です。ユーモアの効いた会話、グロテスクながらもダイナミックなアクション、そして時折見せる切なさ――これらはシリーズの根幹を成しています。一方で、“敵のスケールが大きくなる一方で、物語の核(エディとヴェノムの関係の深堀り)が薄く感じられる”という矛盾が作品全体に影を落とすことも事実です。つまり、「見どころはたくさんあるが、一本の緊密なドラマとしてはやや散漫」という評価が妥当だと感じます。批評家の評価もおおむね同様の指摘をしており、興行的成功と批評の評価の差が生じた理由がここにあります。


まとめ

  • 楽しみたい観客へ:ヴェノムというキャラクターのユーモアと暴力表現、トム・ハーディの独特の存在感を楽しみたい人には十分にオススメできます。アクション映画/SFエンタメとしての満足度は高いです。

  • 物語の整合性や深い人間ドラマを重視する視聴者へ:シリーズの完結編としての“カタルシス”を強く期待すると、やや物足りなさを感じるかもしれません。物語的整合性やテーマの徹底した掘り下げを重視する向きには賛否が分かれるでしょう。


最後に

「ヴェノム:ザ・ラストダンス」は“ヴェノム”という奇妙で愛すべき存在の物語を壮大なスケールで締めくくろうとした挑戦作です。完璧な締めではないかもしれませんが、観客を楽しませ、かつ議論を呼ぶ映画であることは間違いありません。シリーズの過去作を振り返りつつ、この最終章を“賛否両論を楽しむ目”で味わうと、より深く楽しめるはずです。

ヴェノム:ザ・ラストダンス
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